私はフリーター時代が長かったのですが、当時はいろんなアルバイトを経験しました。飲食店や接客業・清掃業・工場のレーン作業の派遣など職種はバラバラでした。
当時は職種にこだわりはなく、実家暮らしだったので多少の余裕があり、一定の給料が見込めれば仕事内容にこだわりはありませんでした。(夜系のお仕事は極力避けていました。夜は寝たかったので。)
いろんな職場を転々としてきたのですが、思い返すと結構面白い経験したな、と思うことが結構ありました。職場の面白い先輩だったり、職場の裏事情だったり、どんな職場にも面白い・楽しい要素があり、私は結構楽しんでバイトしていました。
今回は、その中の一つのカフェでのアルバイトについて書きたいと思います。
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もくじ
バイト1:カフェのホール・キッチン

接客業はいくつか経験しましたが、その中でも結構忙しくて大変だったのがカフェのアルバイトです。
賄いやバイト割引があったり、雰囲気がオシャレだったり、カフェで働く魅力は多いです。
最初に経験するバイトとしては丁度いい職種ではないでしょうか?
カフェで働くメリット
カフェで働いたことで実感したメリットと魅力を紹介します。
社割・特典がある
お店にもよるとは思いますが、社割や特典を得られることが多いです。
大手チェーン店であれば何かしらの特典が得られることが多いです。例えば、人気の高いスターバックスのバイトなら、勤務時にはドリンク3杯まで無料です。カスタマイズも自由にできるので自分で新たなカスタマイズを探究してみたりできちゃいますね。あとタリーズではドリンクが半額になります。
しかし、大手チェーン店の社割や特典については店舗によって内容が異なることもあります。全店舗で同じ特典を得られるとは限らないのでその点は注意して、店長やバイト先の先輩に確認しておくのがいいでしょう。
個人経営の小規模なカフェや喫茶店でも賄いやドリンクの特典があったりしますが、これは店主・オーナーの裁量で決まったりします。本当に小規模の個人経営カフェだとオーナーのご好意で賄いを無料で頂けたりする場合もあります。ドリンクや賄いが無料だったりすることもあるので、大手チェーン店に比べたら充実している印象です。
しかし、そもそも社割・特典がないことも全然あります。その分、研修が充実していたり別の部分で恩恵があったりします。
私が働いていたカフェではお店のキッチンの食材を自由に使って賄いにしていい、ということだったので、バイトも従業員も好きに食材を使ってはメニューにないオリジナルメニューを作っていました。
賄い付き、というのは学生にとってはとても魅力的ですよね。
コーヒーの品種について学べる
カフェで働いているとコーヒーの種類・味の違いを自然と学べます。
コーヒーにはたくさんの種類があり、それぞれ味・香りの特徴があります。豆の品種だけでも、コロンビア、モカ、ブラジル、グアテマラ、キリマンジャロなどたくさんあり、また育った環境によって風味も変わります。
カフェで働いていると自然とコーヒーについての知識を学べて、いつの間にか種類別・焙煎度の段階別の味の違いにも詳しくなれます。
また、スタバのようなカスタムが自由に選べるカフェだと、自分のオリジナルカスタムを開拓してお客様におすすめできたりします。
オシャレな空間で働ける
カフェは、お店のコンセプトに沿ったこだわりの空間でコーヒーを飲みながらゆっくりと過ごす場でもあります。
こだわりの空間を演出するために多くのお店はメニューと同じくらい内装にこだわります。お店のこだわりが詰まったオシャレな空間で働くこと自体が特権とも言えます。
コミュニケーション能力が身に付く
カフェのバイトを始めるまで、私自身が人との会話が苦手でした。苦手だったから接客業を避けていたところもあるぐらいです。しかし、このままではダメだと危機感を感じたので荒治療的な意味合いもあってカフェのバイトを始めたんです。接客をしていれば嫌でもコミュニケーション能力が身につくと思ったんです。
実際に、働き初めて1か月後には職場に慣れ、常連のお客様の顔を覚え(向こうにも覚えてもらえ)、自然に会話を交わせるようになり、新規のお客様にも臆せず人気メニューを説明しておすすめしたり。
バイトを始める前なら信じられないくらいにコミュニケーション能力が上がりました。これは本当に良かったなと実感しました。
カフェバイトのデメリット
カフェバイトの大変なところ、デメリットを挙げます。ほとんどの飲食店に共通する問題であり、このデメリットがきついと感じる方は飲食業はかなり大変です。
覚えることが多い
メニュー数が多く、覚えるのが大変です。
お店によってメニュー数に違いはありますが、多いところだと何十種類ものメニューにトッピングなどのアレンジも含めて覚える必要があります。お客様は例え入ったばかりの新人アルバイトでもメニューは把握している前提で注文してきます。それに戸惑ってしまわないように研修期間中にしっかりと覚えておかなければいけません。
他にもレジ業務や接客マニュアルなど、カフェバイトは覚えることがたくさんあります。
クレーム対応が大変・・・
接客業につきものであるクレーム対応。このクレームに対応するのは現場のアルバイトや従業員です。
理不尽なクレーム、というかいちゃもんをつけてくる嫌なお客様は多いです。理不尽に怒鳴ってくるお客様もざらです。バイトでクレーム対応をすることになり半泣きになる、なんてこともよくあります。
クレームが入る度に長時間落ち込んでしまい、メンタルをやられてしまうという繊細なタイプにはカフェバイトに限らず接客業はかなり大変です。
意外と体力仕事
オシャレなカフェで心地いいBGMを聴きながらゆったりと働ける場所・・・というイメージを持っていたりしませんか?正直、カフェのバイトを始めるまでは私はそうイメージしていました。
なので、そこまで大変じゃないだろうとたかを括っていたんですが、実際はそんなに甘くなかったです・・・。
カフェバイトは基本立ちっぱなしです。ホールなら配膳のために店内を端から端まで動きまわり、加えて備品の補充や掃除もあります。
人気のあるカフェだと、土日・祝日になれば来店者数が倍以上に爆上がります。回転率も上がり、配膳・片付け・レジ打ち・お客様のご案内の繰り返しであっという間に1日が終わってしまうこともあります。
忙殺されてヘトヘトになることもしょっちゅうで、オシャレなイメージだけでやっていくのは難しいでしょう。
カフェバイトの面白かった話
理不尽なお客様もいますが、害のない優しいイイお客様・面白いお客様もたくさんいます。
とんでもない置き土産の話
個人的に面白くて印象に残っているのが入れ歯のおじいちゃんです。
常連客の一人なんですが、入れ歯が合っていないのかいつもフガフガと話す方でした。注文が聞き取りづらいですが頼むものはいつも一緒だったし、特にバイトや従業員と会話をするタイプでもなかったので接客する上では特に問題のないイイお客様でした。
ところが、ある日そのお客様がとんでもない忘れ物を置いていったことがあって、当時現場にいたバイト・従業員全員が騒然としました・・・。
おじいちゃんが会計をしてお店を出た時に、すぐに当時の私のバイトの先輩がテーブルを片付け始めたら、テーブルの隅にとんでもないものを見つけ、先輩はギョッとしました・・・そう、入れ歯があったんです。
え、おじいちゃん入れ歯を忘れた?!と先輩は慌てて、まだ店の前をゆっくり歩いていたおじいちゃんを呼びに店を飛び出し、「お客様!歯をお忘れです!歯!」と叫びました。そうそう使うことのないフレーズです。
おじいちゃんは慌ててお店に戻って入れ歯を回収してからはにかみながら帰られました。それ以降おじいちゃんが入れ歯を置いて帰ることはありませんでした。
申し訳ないですが笑ってしまいました。後にも先にもこれに勝る忘れ物はありませんでした。
なぜそれでイケると思った?考えがわからなかった話
当時、私がバイトしていたカフェは喫煙席が全体の半分を埋めており、日中喫煙席には灰皿を設置していました。
しかし、夕方には全ての灰皿を撤去し、お客様が灰皿を求めた時だけお出しするという感じでした。
その日も、私はいつもの様に夕方に灰皿を撤去したんですが、撤去してすぐに3名のグループ客が来ました。私服でしたが顔立ち的にどうみても10代の若い男性グループです。
「空いてる席にどうぞ」と案内したら彼らは当たり前のように喫煙席に座ったので「おや?」とは思いました。が、まあ禁煙席・喫煙席の境がわかりづらいし、と特に気にはせずにお冷とおしぼりを持っていったら、
男1:「すいません、灰皿ください。」
と当たり前のように言われたので「おやおや???」となりましたね。見た目で判断できないぐらいの微妙な感じなら灰皿を提供しちゃいますが、彼らはどうみても未成年な幼さがあったんです。
私:「かしこまりました。念のために身分証のご提示をお願いいたします。」
というマニュアル通りの対応をしました。ほとんどの未成年者はこれで諦めて「あー、じゃあいいです」となるんですが、彼らは意外とすんなりと「いいっすよー」と笑顔で免許証を出してくれたんです。
あれ、意外とすんなり?しかも堂々としてる・・・。
あまりに堂々としているから私の勘違い?とも思ったんですが、免許証を見たら生年月日はがっつり未成年でした。
ん????
思わず2度見してしまいましたがやっぱり未成年。顔写真も本人のもの。なんでこれを堂々と提示したの?なんで??むしろそっちが気になりました。
私:「あの・・・お客様の生年月日を見るとまだ18歳のようですが?」
男1:「あー・・・でも、大丈夫っすよ!」
大丈夫ってなに?ヘラッと笑いながらの意味のわからない返しにややイラッとしました。
なんか免許証出したから大丈夫っしょ!みたいな雰囲気でした。
私:「・・・申し訳ございませんが未成年の方へ灰皿は提供できません。」
男123:「「「え。」」」
3人全員が予想外という顔をしてピタッと止まりました。だからなんで???
男1:「いや、俺成人してますよ!」
私:「でも、この免許証の生年月日だとまだ18歳ですけど。」
男1:「え、いや・・・成人してんすよ?」
私:「(なんで自信なさげなんだよ。)では他に20歳以上であると証明できるものはありますか?」
男1:「いや、ない、けど・・・でも、こいつは成人してます!」
男2:「俺、成人してます!バイク免許も持ってます!」
私:「(バイク関係ねえ。しかも「こいつ”は”」って言っちゃってんじゃん。自分は未成年って言っちゃってんじゃん。)では身分証の提示をお願いします。」
男2:「・・・いや、今日は忘れたんすけど・・・。」
3人で焦ったように目配せし合う謎の空気でした。その後もモニョモニョと「成人です・・・」と言い張っていましたが、免許証意外の身分証が提示できないようなので「未成年者には灰皿を提供できません。」と突っぱねたら諦めてコーヒーだけ飲んで帰って行きました。
それ以降、私の知る限りでは彼らは店に来ませんでした。
なんで彼らは生年月日が記載された免許証を堂々と提示できたのかが謎すぎました。
・・・他にも(珍)事件や面白いお客様はいたんですが、それはまた別日に記事にしたいと思います。
今日のところはとりあえず以上でまとめたいと思います。