デジタルデバイスの普及とともにモバイルバッテリーの需要が高まりましたが、使い続けていく内に充電時間が長く感じたり、本体が熱を発生していたりしませんか?
それはバッテリー本体の寿命が近いサインかもしれません。
経年劣化したモバイルバッテリーを使い続けると色々な危険が発生する可能性がありますので、もう古くなったモバイルバッテリーは早めに処分しておきましょう。
しかし、いざ処分するとなると処分方法に悩む方もいるでしょう。今回は、モバイルバッテリーの処分方法を中心に解説していきます!
【モバイルバッテリーの急速充電の仕組みについて】
【モバイルバッテリーの選び方について】
モバイルバッテリーの寿命
モバイルバッテリーの寿命や耐用年数はどれほどなのか?それは使用頻度に左右されます。
モバイルバッテリーやスマホに採用されているリチウムイオン電池は、使用を重ねることで電池の容量が減少していきます。
例えば、スマホのバッテリーを100%まで充電したのにすぐに残量が残りわずかになってしまう、なんて現象はよく聞きますよね。これは、スマホのバッテリーが充電を繰り返したことでバッテリーが劣化し、容量が減少してしまったことが原因である可能性があります。
スマホと同じリチウムイオン電池を採用しているモバイルバッテリーも同じことが言えます。
一般的には、300回〜500回程度充電を繰り返すと、約7割〜8割ほどにバッテリー容量が減少すると言われています。さらに使い続けることで容量は減少し続けていきます。充電時間に反比例して使用可能時間が少ないことになり、パフォーマンスがかなり低下してしまいます。
使用頻度によって異なりますが、仮に毎日2回ほど使用したとすると、単純計算で1年で730回使っていることになるので、バッテリー本体の寿命の可能性を考えた方がいいでしょう。
モバイルバッテリーの買い替えサイン
300回〜500回と数字を出しましたが、実際に数えてなんていられませんよね。
具体的にバッテリーの寿命・買い替え時がわかるサインを上げていきます。
サイン1:充電回数が増えた
前述したように、使い続けていくことでバッテリーが劣化し、容量が減少します。
バッテリー容量が減少するということは、蓄電可能量が減少するということです。
例えば、今まではスマホを2回はフル充電できる大容量タイプだったのがスマホ1回のフル充電で電池切れになってしまうようになった、というのはバッテリーの劣化で容量が減少したために発生します。
元々は大容量タイプだからと安心して使い続けていても、経年劣化で容量が減少するのでいざ必要な時に使えない事態になることは十分にあり得ます。
「本体の充電回数が増えたな・・・」と感じたら買い替え時が近いと考えましょう。
サイン2:本体の充電時間が長くなった
フル充電になるまでの時間が長くなっている場合もバッテリーの劣化が原因と考えられます。
本体を充電すると同時にスマホやタブレットに接続して使用していた場合は、バッテリーへの負荷が大きいので充電時間が長くなります。もし、何も接続しておらず、負荷が少ない状態での充電していても充電時間が長い場合はバッテリーの劣化によって充電のパフォーマンスが下がっている可能性があります。
サイン3:バッテリー本体が膨らんできた
古いバッテリーが膨張した状態を見たことはあるでしょうか?
あれは、リチウムイオン電池の内部で起こる経年による化学反応が原因で起こります。
リチウムイオン電池は、正極材と負極材、電解質にゲル状ポリマーなどが使用されています。経年劣化により、電池内で化学反応が起こりガスが発生することでバッテリーの膨張が起こります。
バッテリーが膨張した状態を放置し、万が一衝撃が加わってしまうと異臭、発煙、発火を引き起こす恐れがあります。大変危険なので、バッテリーの膨張が見られたら、お早めにバッテリーの交換・買い替えをしてください。
【おしゃれでかわいいモバイルバッテリー紹介】
モバイルバッテリーを処分するときの注意点!
古くなったバッテリーを処分する際の注意点を抑えておきましょう。
「燃えないゴミ」扱いは厳禁!
モバイルバッテリーは劣化すると発火や破裂の恐れがあります。
燃えないゴミとして処分すると発火してしまう可能性があるので、安易に燃えないゴミと一緒に出すのは非常に危険です。
自治体では「燃えないゴミとしては回収できない」アイテムとして指定していることが多いです。リサイクルに出さずに廃棄する場合は、自治体サイトなどで分別をチェックしてそれに沿って処理しましょう。
安全のために絶縁処理をしておきましょう!
バッテリーはその種類に問わず、他のバッテリーと金属部分が接触することで、ショート・発熱・発火、などを起こす危険性があります。
リサイクルボックスなどに投入する際には、絶縁テープで金属部分をビニールテープやガムテープ、またはセロテープなどを貼り付けて「絶縁」しましょう。ひと手間かけるだけで、回収中の安全性が飛躍します。
絶縁テープとは・・・電気を通さないテープの総称。
もし、絶縁テープがない場合はガムテープを代用しても絶縁効果が期待できます。
しかし、ガムテープは絶縁テープよりも燃えやすい素材なので、万が一ショートしてしまった場合には発火しやすくなってしまいます。
何もしないよりはましですが、安全を考慮するなら絶縁テープで対処することをおすすめします。
おすすめの絶縁テープまとめ
RICISUNG カプトンテープ

耐熱性が高い250℃から350℃。絶縁性が高いので、基板の保護にも活用できます。厚みも程よく使いやすく、コスパがいい製品。
3M スコッチ 電気絶縁用 ビニルテープ
主に、電気配線工事における600Vまでの電気絶縁に使われます。カラーも豊富なのでケーブルを区別するための目印にもぴったり。安いのに20mもあるかなりの量です。
ニトムズ 自己融着テープ 水道管の修理 絶縁

主に水道管補修・電線の絶縁用。耐水性・耐湿性・絶縁性に優れています。テープ同士がお互いにくっつき合う自己癒着性質なので、貼り付けるというより引き伸ばして重ねて巻いて使用します。
【モバイルバッテリーの選び方について】
モバイルバッテリーの処分方法!
モバイルバッテリーを処分する際に、どう処分するかを解説します。
モバイルバッテリーの種類によっても処分方法が変わってきますので、事前に処分したいモバイルバッテリーがどの種類なのか把握しておきましょう。
乾電池式モバイルバッテリーの場合

乾電池をセットして充電するタイプの場合は、本体(外部容器)と乾電池を別々に処理します。
乾電池式の処理手順
- 本体から乾電池を取り外す。
- 乾電池を絶縁処理する。
- 絶縁処理した乾電池を乾電池回収ボックスに投入。
- 本体は燃えないゴミに分別して廃棄。
手順は以上です。本体のゴミの分別に関しては自治体によって違うので、自治体の規定に従ってください。
充電式モバイルバッテリーの場合
充電式モバイルバッテリーの場合は、電池の種類を確認しましょう。
ほとんどのモバイルバッテリーはリチウムイオン電池を採用していますが、小型シールイオン、ニカド、ニッケル水素など様々な種類があります。
そのほとんどが貴重な金属を使用しているので、資源有効利用促進法(資源の有効な利用の促進に関する法律)によってメーカーは自主回収とリサイクルが義務付けられています。
「一般社団法人JBRC」に加盟しているメーカーの製品であれば、家電量販店やホームセンターに設置されている回収ボックスに投入することで回収されてリサイクルされます。電池に記入されているので確認可能ですが、古くて見えなくなっている場合は一般社団法人JBRCの検索ページで確認してください。
JBRC非加盟メーカーによるモバイルバッテリーの場合は、メーカーに直接お問い合わせください。
リサイクルに出す方法!

多くのバッテリーがリサイクルを呼びかけられており、大手メーカーも自サイトにてリサイクルのための協力を呼びかけています。
では、具体的にどこに持っていくべきかを紹介します。
店頭に持っていくのが簡単
モバイルバッテリーの処分方法として一番簡単なのは、購入した店頭に設置されているバッテリーの回収ボックスに投入する方法です。
基本的に無料で回収してくれます。分別を気にする事なくボックスに投入するだけで、回収されてリサイクルに回されるのでお手軽でわかりやすいです。(この際にも絶縁処理をしておきましょう。ボックス内での発火の恐れがあります。)
もし、店頭で見つけられなかった場合には、店員の方に回収ボックスが設置されているか確認しましょう。
しかし、回収ボックスがあっても全ての製品を回収してくれる訳ではありません。「一般社団法人JBRC」に加盟しているメーカー製品に限ります。もし、非加盟メーカーの製品であればメーカーに直接問い合わせてみましょう。
回収ボックスはこんな場所にも。
購入した店頭に回収ボックスが設置されていない場合は、他のお店にもあります。
- 家電量販店(ヤマダ電機・ヨドバシカメラ・ノジマetc)
- ホームセンター
- 携帯ショップなど
しかし、どの店舗にも回収ボックスを設置してるとは限りません。店舗によっては買い替えのみ受け付けるパターンもあるようです。
なので、店頭に来たらとりあえず店員の方に「バッテリーの回収は可能かどうか」を尋ねておいた方がいいでしょう。
リサイクルマークがない場合
モバイルバッテリーの中にはリサイクルマークがないものもあります。
そういった製品に当たった時には製造メーカーに直接問い合わせて処理方法を確認しておきましょう。あるいは、前述のように店頭にある回収ボックスに回収してもらうのが一般的な処理方法です。
自治体によっては回収業者を紹介してくれることがあるので、処分に困っている方はお住まいの地域の公式サイトを確認してみましょう。