
ダイエットをする際に多くの人が指標にするのは「体重」です。まずは体重を計ってから自分の体重が平均的なのかどうかをチェックしてダイエットに入るのが一般的です。
しかし、体重だけでなく、他の身体情報を把握することでもっと効率的に計画を立ててダイエットができるようになります。
今回は、計画的に効率よくダイエットするために大切な体脂肪と注目すべき「美容体重」について解説します。
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もくじ
目指すべき体重を知ることが大切!

ダイエットに入る前にまずは目標となる体重を調べることが大切です。ある程度の目標と数値を立てることで計画的にダイエットを進めることができ、健康的な美しさを得られます。
目標とするモデルの体重を目指してただ体重だけを落とそうとするのは大変危険です。あくまでも健康的に痩せるのが一番美容に適しています。
「BMI値」とは?
ダイエットを意識すると必ず耳に入る「BMI値」。
身長・体重を計測したらまずBMI値を算出し、標準体重を把握しましょう。現時点での体重が標準体重とどの程度の差があるかによってダイエットのメニューが変わってきます。
BMIは、Body Mass Indexの略称。ボディマス指数と呼ばれ、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。
成人では、BMIが国際的な指標として用いられています。健康を維持するためは日頃からBMIを把握することが重要です。
BMIの計算方法
BMIの計算方法は簡単です。手元に計算機があればすぐに算出できます。
BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m)の2乗
仮に身長が160cm、体重が60kgだった場合、
60 ÷(1.6×1.6)= 23.4375(BMI値)
というようにBMI値が割り出せます。
BMI値:18.5〜25以下は標準体重
BMI値が高いほど肥満度が高く、生活習慣病のリスクが高くなっています。逆に18.5以下の場合は低体重状態であり、体内で女性ホルモンが生成できずに生理が止まってしまうと言われています。
日本肥満学会での判定基準では、BMI値25以下の場合は標準体重とされています。標準体重は、肥満すぎず、痩せすぎず最も健康的で医療面での理想的体重です。
しかし、BMI値はあくまで指標です。骨格や筋肉量には個人差があり、それによりベストな体重も変わってきます。BMI値が標準より高くても気にしすぎずにあくまで参考にしてください。
肥満、肥満症に関する研究活動や診断基準の策定、市民や医師に対する広報・啓発活動を行う学術団体。医師・栄養士・薬剤師をはじめとする医療関係者、医学・農学・理学・薬学研究者などで構成される。
体重の指標は主に3タイプ!

ダイエットで体重の指標として注目される数値には3タイプあります。
- 標準体重
- 美容体重
- シンデレラ体重
以上の3つの数値は、健康・美容・体型などの悩みに対して身長と体重から割り出される理想的体重の数値です。ダイエットをする際に気になる部分や目的と指標を明確にし、計画的にダイエットを進めることができます。
標準体重
標準体重とは、最も健康的に生活ができて病気のリスクが低いとされていると統計的に理想の体重です。一般的に、(成人の場合)BMI値=22を標準体重と考えられています。
※体脂肪率は考慮されていません。
標準体重の計算式
標準体重 = 身長(m)×身長(m)×22(BMI値)
身長が160cmの方なら、1.6×1.6×22=56.3kgが160cmの方の標準的な体重となります。
※あくまで統計的な数値です。骨格や筋肉量でも個人差があります。絶対的数字ではないので参考程度にしてください。
美容体重
美容体重とは、健康的に美容的にも理想的とされる体重です。目安は、BMI値が19.5〜20.5程度。
標準体重と同程度の体重だけど、「もっとスッキリとしたボディラインにしたい!」と考えた女性は多いのではないでしょうか。そんな女性は標準体重ではなく、美容体重を指標にしてダイエットをしてみると見た目もスッキリとした印象になるかと思います。
美容体重の計算式
美容体重 = 身長(m)×身長(m)×20(BMI値)
仮に身長が160cmの場合、1.6×1.6×20=51.2kgが160cmの方がスッキリとした体型に見える美容体重となります。
標準体重(BMI値)が56.3kgなので、標準体重の方は、56.3−51.2=5.1kg減量することで細身体型になり、服もキレイに着こなすことができます。
健康的にも美容的にもバランスの良い体重と言われています。(しかし、あくまで統計的な数値なので指標として参考程度にしてください。)
シンデレラ体重
シンデレラ体重とは、10代〜20代の若い女性の間で人気の理想的と言われる体重です。2016年ごろからSNSで女子高生を中心に発信されたワードです。別名、モデル体型とも言われています。
シンデレラ体重の由来は、「ガラスの靴を履いても割れないほどの体重」「王子が抱えられる体重」「お伽噺でしかあり得ない体重」など諸説あります。
シンデレラ体重の計算式
シンデレラ体重 = 身長(m)×身長(m)×18(BMI値)
160cmの方の場合、1.6×1.6×18=46.08kgが若い女性が追い求めるシンデレラ体重となります。
シンデレラ体重は危険!
シンデレラ体重は、SNSで若い女性中心に理想的な体重とされていますが、医学的にかなり痩せすぎた体型であり、健康面でも悪影響を及ぼす体重であるとして医療関係者が警鐘を鳴らしています。
シンデレラ体重のBMI値はおよそ18程度。日本肥満学会が定めた基準では痩せすぎと言われる体重です。
痩せすぎの体型は、十分な栄養素が体に行き渡らず、ホルモンバランスが崩れて生理不順を招き、免疫力と代謝の低下にもつながり、他にもさまざまな健康問題の原因にもなります。
若い女性からは理想的体型として注目されていますが、必ずしもシンデレラ体重が美しく見える数値とは限りません。むしろ数値だけ見れば健康面でのデメリットの方が多い数値です。
体脂肪率に注目すべき!

ダイエットをするにあたって体重ばかりに気がいってしまいますが、むしろ体脂肪の方に着目しましょう。
人間の体は、何もしていなくても常にエネルギーを必要としており、食事で得た栄養素をエネルギーとして吸収します。そして、余ったエネルギーはいざと言う時に備えて脂肪として蓄える仕組みになっています。蓄えられた脂肪は体温調節やホルモンバランスの調整にも活かされるので、ある程度の脂肪は必要です。
しかし、脂肪が多すぎる・少なすぎる状態は体型が崩れたり見た目に現れたり、生活習慣病の原因にもなります。また、女性の場合は婦人科系のトラブルも発生する可能性もあります。
体脂肪率や体脂肪量を知るには市販の体脂肪計や体組成計で計測することができます。体内に微弱な電気を流して体脂肪率を計測する「生体インピーダンス法」を採用しているタイプが多いので、簡単に体脂肪率を知ることができます。
女性の体脂肪率の目安
体脂肪率は、体重の中の体脂肪の割合を%で表記したものです。この数値によって、平均よりも太っているか痩せているかを判断できます。
例えば、BMIが25以下だとしても体脂肪率が30%を超えていた場合、これはいわゆる「隠れ肥満」といって内臓に脂肪が溜まっていることになります。
体脂肪率の標準と理想
日本人女性の体脂肪率の標準は、平均値は約25%といわれています。
しかし、理想とされる体脂肪率は年齢によっても異なり、以下のようになります。
【18〜39歳】
- 痩せ……20%以下(痩せ型。スポーツしていれば問題ないレベル。)
- 標準……21~34%(比較的痩せ型。標準的レベル。健康的にも見た目的にもバランスがいい。)
- 軽い肥満……35~39%(ふくよかな体型。中レベルの肥満。)
- 肥満……40%〜(しっかりとした肥満体型。重レベルの肥満。セルライトが目立ち始める。)
体重と体脂肪率の計測は同じ条件下でしましょう!
市販の体脂肪計は電気を流して体脂肪率を計測します。水分や筋肉は電気を通しやすいですが、脂肪は電気を通しにくい性質を持っています。市販の体脂肪計はその性質を利用して脂肪量を計測しています。
その仕組みの都合上、体脂肪率の計測には体内の水分量と分布の仕方が大きく関わります。具体的には、運動して汗をかいたら体脂肪の数値が上がり、水分を摂ると数値が下がると言われています。
また、体温が大きく変動する時も計測を変動させます。風邪をひいて熱を出ているときなども体水分の状態が普段とは異なりますので注意が必要です。
そのため、夜の入浴から2時間後ぐらいの寝る前は、体内の水分量が一番安定していると言われていますので、この時間帯に計測すると良いでしょう。
大切なのはできるだけ同じ条件下(体温・水分量・運動量・食事量etc)で計測を続けることです。