多くの女性が持つ「痩せ願望」。しかし、世界的基準から見て日本人女性の5人に1人は「痩せすぎ」と言われています。それでも多くの女性が理想体型に近づくためにもっと痩せようとダイエットに励んでいます。
そんな中、2016年ごろから新たな理想的体重の指標として「シンデレラ体重」と呼ばれるワードがSNSから盛んに発信され始めました。
しかし、同時に医療関係者はこの指標に警鐘を鳴らしています
話題の「シンデレラ体重」とはどのようなものなのか、健康面での影響はあるのかを解説していきます。
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もくじ
シンデレラ体重とは?
2016年ごろからSNSを中心に10代〜20代の女性層を中心に「シンデレラ体重」というワードが発信されるようになりました。
シンデレラ体重とは、現在の若い女性たちの間で注目されている理想的体重の象徴です。モデル体重とも言われています。医学用語ではありません。大手エステサロンが20年前に提唱したとされていますが、詳細は不明です。
シンデレラ体重という名前の由来には諸説あります。
- ガラスの靴を履いても割れないほどの体重
- 王子が抱き抱えることができる体重
- お伽噺でしかあり得ない体重
シンデレラ体重の目安
体重の指標は身長や筋肉量によって異なります。しかし、ダイエットをする際の多くの場合はまずBMI値を重視します。(BMIはあくまで目安であり、絶対的な数値ではありません。)
ボディマス指数とも呼ばれ、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。
子供には別の指数が存在しますが、成人ではBMIが国際的な指標として用いられています。
日本肥満学会が提唱する基準では、BMI値22程度が最も健康的で病気の発症リスクが少ない標準体重とされています。
それに対してSNSで話題のシンデレラ体重はBMI値18のものを指します。(日本肥満学会が推奨している数値ではありません。)
※BMIは身長と体重で割り出される数値です。筋肉量などは考慮していないので、あくまでも参考程度にしてください。
| BMI値 | 判定 |
|---|---|
| 18.5未満 | 低体重(痩せ型) |
| 18.5〜25未満 | 普通体重 |
| 25〜30未満 | 肥満(1度) |
| 30〜35未満 | 肥満(2度) |
| 35〜40未満 | 肥満(3度) |
| 40以上 | 肥満(4度) |
シンデレラ体重の計算式
自分の身長でいうシンデレラ体重とは具体的に何kg程度なのかは計算式で簡単に割り出すことができます。
シンデレラ体重 = 身長(m)×身長(m)×18(BMI値)
以上がシンデレラ体重を求めるための計算式です。
例えば160cmの方の場合、1.6×1.6×18=46.08kgが160cmの身長のシンデレラ体重となります。
シンデレラ体重は危険?
女子高生を中心にシンデレラ体重が理想的体型の象徴として、その体重を目指す若い女性が増えています。しかし、この理想的と言われる体重の指標については、健康面で大きく悪影響を及ぼす恐れがあるとして多くの医療従事者が警鐘を鳴らしています。
過度なカロリー制限は健康障害のリスクが高い!
シンデレラ体重のBMIは18。対して標準体重のBMIは22。これは標準値を大きく下回る数値です。
双方のBMIから体重を計算すると以下のようになります。
| 身長 | 体重 | |
|---|---|---|
| 標準体重 | 160cm | (1.6×1.6×22=)56.32kg |
| シンデレラ体重 | 160cm | (1.6×1.6×18=)46.08kg |
標準体重とシンデレラ体重の差はー10.24kgです。
これは健康面で考えても「痩せすぎ」と判断されるレベルです。日本肥満学会の判定基準から見ても低体重の部類に入ります。
低体重の状態は、本来体に補給されるべきエネルギーが十分に行き渡っていない状態です。エネルギー不足が長期化することで脳が生命の危機を察知し、体内で消費されるエネルギー量を節約するように指示を出します。そして、補給されないエネルギーを体内で蓄えられた脂肪やタンパク質を使って補給しようとします。これにより生活に必要だった量の脂肪や筋肉なども減少してしまうのです。
リスク①:生理・妊娠への影響
最低限必要だったはずの脂肪と筋肉が減少することで女性ホルモンのバランスが崩れやすくなり、生理周期の乱れや卵巣機能不全など妊娠・出産にも関わる可能性があります。
また、低体重の方が妊娠した場合、お腹にいる赤ちゃんは将来生活習慣病になるリスクが高いと言われます。母体の体の状態によっては次の世代にも悪影響が及ぶ可能性は十分に考えられます。
リスク②:冷え性や肩こりの悪化
筋肉は最もエネルギーを消費し、動かすことでエネルギーを熱に変換して体温調節をする役割もあります。運動した後に体が熱くなったり、気温が低い場所で肌寒く感じるのは筋肉が大きく関わっているからです。
筋肉量が減ることで基礎代謝は下がり、体内の老廃物が排出されにくくなります。老廃物が体内で蓄積されることで血流の悪化による肩こりや冷え性が悪化したりする恐れがあります。
冷え性や肩こり・体のむくみなどでお悩みの方は適度に運動をするだけでも改善される可能性があります。
リスク③:免疫力の低下
あらゆる病気への免疫力は毎日摂取する栄養素で維持されています。
カロリー制限によってエネルギー不足状態となることで大切な役割を担っている細胞が正常な働きをせず、免疫力がどんどん低下してしまいます。
免疫力が低下することで、体内に侵入した細菌やウィルスへ対処できず、風邪などの病気を発症しやすくなります。また、めまいや疲れなども感じやすくなります。
リスク④:骨が折れやすくなる可能性がある
栄養素が不足することで栄養バランスが崩れ、体内で日々生成されるはずの骨が生成されなくなります。
これにより骨密度が低下し、骨折の危険が高まり、骨粗しょう症などになる可能性もあります。また、骨密度の低下で成長期の子どもの成長も妨げられ、今後の体づくりを大きく左右します。
リスク⑤:糖尿病になりやすい
糖尿病は肥満体型の方がなるものというイメージを持っていませんか?
実は近年の日本では痩せた体型の糖尿病患者の割合が多いのです。これは、痩せ型の女性の多くに以下の生活サイクルの特徴があることが原因と考えられています。
- エネルギー摂取量が少ない。
- 運動量が少ない。
- 筋肉量が少ない。
以上の条件によってインスリンの分泌量が低下し、血糖値が上がり、糖尿病を発症してしまいます。
低体重の人は、食後に高血糖になる「耐糖能異常」の割合が、標準体重の人に比べて7倍高いというデータがあります。これは、筋肉量が少ないことによるものと考えられます。
美しさは健康と両立してこそ!
近年の日本では、美しさの条件に細く華奢なプロポーションが必須であるとされています。しかし、ただ細い体が美しいかと言われればそんなことはありません。むしろ、筋肉と脂肪を削ぎ落とした体に残るのは骨と皮です。
無理なダイエットで顔色も悪くなり、体格も歪みやすくなり、頬もこけては不健康そのものになってしまいます。病気や怪我のリスクが高まり、美しさを求めてダイエットしても望むような美を得られるとも限りません。
美しさの前提にあるのは健康的に引き締まった体です。適度な筋肉と脂肪がついた健康的な体にこそ美しさを印象づけることができます。
ダイエットをする際には、バランスの良い食生活と適度な運動です。重度の肥満体型でない限りは基本的に無理なカロリー制限は不要です。まずは、食事バランスを見直すことが大切です。それから軽い運動を取り入れて生活することで短期間で結果を得られることでしょう。
しかし、短期間で一気に痩せようと考えるのは危険です。急激なダイエットは体に負担がかかります。無理せず長続きできる程度のペースでの減量に留めましょう。

